30代職歴無しからビルメンになった話

21で大学中退 その後バイトを転々と半ニート生活で気が付けば30代

初めて車を運転する その2

たまにエンストしつつもなんとか発進と停車の成功率が上がってきて、もう少しでコツを掴めそうってところで1時間目の教習が終了した

指導員のOさん渋い顔をしながら考え込み、この調子だとストレートに卒業は無理だ、必死に頑張らないといけないと釘を刺してきた

たった一時間なのに俺も疲れ果てて、Oさんの話にひたすら頷くしかなかったよ

間に10分くらい休憩を挟んで教習2時間目

まずはお手本を見せて貰う

所内のコースに出て外周をひたすらグルグル回るようだ

簡単そうに思えるけどこれが最初は全く上手くいかない

まずハンドルの回し方がよくわからない、何度もOさんに注意される

そうすると注意がハンドルの方にいって視野が狭くなり、走行位置が不安定になる

Oさんの「キープレスト!」の声が飛ぶ

それに加えてMTはギアチェンジがある

とりあえず2速までシフトアップしなければならない

一つの動作に気を取られもう一つの動作がおろそかになるってのを繰り返す

そのたびにOさんの指摘が入り、焦りが出てさらに上手くいかなくなる

さすがに呆れてしまったのかOさんは黙ってしまったよ

でもOさんが黙ったら、プレッシャーが無くなったのかなんとか形にはなった気がするよ

でほぼ無言のまま時間は進み2時間目の教習も終了した

久々に俺が要領悪い、物覚えが悪い、メンタルが弱いって三拍子が揃っている人間であることを思い出したね

最後にOさんはやっぱり渋い顔をして必死にならなきゃいかんよと言ってきた

いやこっちはめちゃくちゃ必死でやってるっての、と内心思ったけど平静を装い、ありがとうございますと礼を言い別れた

その後、学科教習を2時間受けて帰宅したよ

家に着いた後、落ち着いたら沸々と怒りが込み上げてきた

そりゃ俺は確かにドンくさいけど、いくらなんでもOさんの教え方や態度はひどいんじゃないかと

まあメンタルの弱い俺は思うだけで、そこから何かアクションを起こすってことはないんだけどね

いずれにしても初めての運転の記憶は散々なもので、初出勤を前に懸案事項が一つ増えることになったよ